2017.02.06
観陽亭WEBマガジン 復興公営住宅「下神白団地」集会所(1月15日)もちつき大会!
いわき市小名浜下神白、永崎両地区に完成した復興公営住宅「下神白団地」集会所で1月15日、もちつき大会が行われました。
富岡町民50人、そのほかの地域の方が30~40人、組合員などの関係者を合わせて100人以上の皆さんが参加し、富岡町で栽培された平成28年産のもち米を使った餅が振る舞われました。
「ふるさと生産組合」が主催となって行った今回のもちつき大会では、当社・観陽亭も協力をさせていただいています。
この下神白団地は、東京電力福島第一原発事故で避難する双葉郡の住民向けの復興公営住宅では初めて完成した県営住宅で、2015年2月から富岡町民を対象に入居が始まりました。
「ふるさと生産組合さん取材より」
震災直後の富岡町の田んぼは、放射線量が高く除染をしなければいけない状況下にありました。
県や国の除染がいつから始まるのか分からず、このままではいつまで経っても農地を元に戻すことができないことから、富岡町の農家でつくるふるさと生産組合が自分たちができることから始めようと、自分たちで除染をしていこうと取り組んできました。
まずは業者から機械を借りて田んぼの草を刈り、野菜などの農産物を作って放射線量を下げていくことを決めたのです。
最初は、「永久に米が作れないのであれば」という考えあり、県や九州大学の先生方の力をお借りして、バイオマス燃料化に取り組みました。
「緑の分権改革」という総務省の補助があることを知り、単独補助で行った結果、2012・2013年(H24・25)ともに見事成功したのです。
と同時に、農地を元に戻そうと野菜を作ったことによって、放射線量も下がってきました。そこで2013年、試験的に米を作ってみたところ、「100Bq/kg以下」という出荷基準に問題のないレベルにまで下げることができたのです。
この結果を県に話したところ、「米を作ってもいい」と許可が下り、2014年(H26)年度、実証試験栽培としての米作りをすることになりました。米は全量・全袋検査し、国の基準を下回ればというのが条件でした。そして収穫した米は、県による検査や町によるゲルマニウム半導体式核種分析装置を用いた測定、福島高専に依頼して組合独自の検査を行った結果、いずれも国の設定した100Bq/kgの基準値を大きく下回りまり、米の試食会も行われました。
米作りが無事にできることになり、バイオマス燃料の抽出にも成功しました。
しかし畑を作る必要があるバイオマス燃料の場合、管理の問題から取り組みは終了し管理がしやすい米作りを主にやっていくことに切り替えたのです。
農家にとって農地を元に戻すことが一番ですからね。
これまでやってきた農産物を作ることがベストという考えもあり、バイオマス燃料から米作りにそして農家が自らできた米を食べ、風評被害払拭にも結び付けようという思いがありました。
米作りを始めて今年で3年目になりましたが、収穫した米を避難を続けている地元富岡町の人たちにも食べてもらいたいと思い、仮設住宅に提供したり、今年からは県営住宅入居している方々にも提供して食べてもらっています。東京電力も協力したいということで職員さんにも食べてもらっています。
このもちつき大会も富岡町の人だけでなく県内のほかの地域の人にも知っていただきたいと思い、いわきや郡山の仮設住宅などでも行って参りました。
基本的にはもち米を作ってお正月にもちつき大会を行っていますが、来年は三春にできた団地でもやりたいと考えています。
『動かないことには何も始まらない』、ふるさと生産組合は農業で頑張っていることを今後も県内外にアピールしていきたいです。
観陽亭はふるさと生産組合と連携をしながら今後も富岡の農業を応援していきたいと思います。


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